アイランドキッチンとはどんなもの？【特徴やリフォーム費用ご紹介】
人気の高い対面式キッチンの1つにアイランドキッチンと呼ばれる種類があります。おしゃれな見た目だけでなく様々なメリットがあるアイランドキッチンですが、どのようなメリットや特徴があるのかを知っておかないと、せっかくリフォームをしても失敗したと感じることがあるかもしれません。
そこで今回はアイランドキッチンとはどのようなものか、詳しくご紹介いたします。
■アイランドキッチンとはどんなキッチン？
まずはアイランドキッチンの特徴やメリット・デメリットをご説明いたします。
・アイランドキッチンとは
アイランドキッチンとは名前の通りアイランド（島）のように独立して壁に接していないキッチンを指します。
・メリット
アイランドキッチンは他のキッチンと異なりどこも壁に接していないためデザイン性が高く非常におしゃれに見えます。壁や仕切りがないことで、高い開放感やリビング・ダイニングとの一体感を得ることができます。左右から人が出入りできるため、複数人での調理にも向いています。調理中はつい孤独になりがちですが、アイランドキッチンであれば家族や客人と顔を合わせた状態で調理が可能です。
レイアウトの自由度が高く、好みのデザインや使いやすいデザインを追求することもできます。
・デメリット
アイランドキッチンは他のキッチンに比べて広いキッチンスペースが必要になります。そのため、間取りによってはリビング・ダイニングを狭くしてしまうことがあります。
通路幅も広く確保しておかなければぶつかってしまうため、周囲に十分な広さがとれるか確認しておきましょう。
また、アイランドキッチンは開放的なキッチンであるため、リビング・ダイニングからキッチンの様子が見えてしまいます。少し散らかっているだけでも不衛生に感じられることもあるため、急な来客があっても困らないよう常に清潔を心がけておかねばなりません。
壁に面していない分、ニオイや煙が充満しやすく、キッチンの周囲に水はねや油はねなどの汚れ対策も必要です。
・こんな人におすすめ
アイランドキッチンは、以下の人におすすめです。
＜掃除や片付けが得意＞
キッチンを使い終わった後は、キッチンの掃除や片付けに加えて、周囲の床掃除や作業台の整頓が必要です。
日頃からこまめに掃除や片付けができる人なら、面倒に感じることは少ないでしょう。
掃除や片付けを後回しにしがちな人は、家族と協力しながら、きれいな状態を維持できるよう心がけてください。
＜小さな子どもがいない＞
小学生以上の子どもは「調理中だから」と声をかける程度で、理解を示してくれるでしょう。
しかし、小さな子どもは「危ないよ」と声をかけても、キッチンの周囲で遊んだり作業台へ手を伸ばしたりする場合もあります。
小さな子どもがいる場合は、置いてあるものに触れられないよう注意するほか、ものが落下しないよう縁を避けて置くなど、対策が必要です。
＜ホームパーティーが好き＞
頻繁にホームパーティーを開く場合は、アイランドキッチンが活躍するでしょう。
なぜなら、キッチンとリビングが一体化しているので、来客とコミュニケーションを取りながら準備や片付けを進められるからです。
また来客だけでなく、家族と一緒にキッチンを使用したい場合もアイランドキッチンが向いています。
■アイランドキッチンとペニンシュラキッチンの違い
アイランドキッチンとよく比較されるペニンシュラキッチンです。それぞれの違いを知ることで、どちらのキッチンが適しているかを判断できます。
・アイランドキッチンとペニンシュラキッチンの違い
ペニンシュラキッチンの大きな特徴として、アイランドキッチンが一部完全に独立しているのに対して、ペニンシュラキッチンは片側が壁に面しているという違いがあります。そのため、家事動線はアイランドキッチンに利があるものの、ペニンシュラキッチンは省スペースでの設置やコストを抑えることができます。
・どちらを選ぶべき？
どちらのキッチンを選ぶべきかは、広いスペースが確保できるか、予算はどれくらい確保できるかが大きなポイントです。
ただし、小さなお子さんやペットがいてゲートを設置したい場合は、一部だけの設置で済むペニンシュラキッチンが便利です。
■アイランドキッチンを快適に使うには
アイランドキッチンを設置する際、工夫1つで使い勝手が大きく変わります。
ここでは、アイランドキッチンを快適にするための4つのポイントをご紹介します。
・換気の設備を整える
ニオイや煙対策のための換気設備は必ず設置しましょう。換気扇だけでは十分にニオイや煙をとれないこともあるので、空気の循環がしやすいように窓を設置する工夫も必要です。
・十分な広さを確保する
最低でも調理スペースは60cm以上、通路幅は80cm以上を確保しましょう。このスペースが確保できない場合はアイランドキッチンへのリフォームは見直した方が良いかもしれません。
通路幅が狭いと複数人での調理が難しくなりますし、体をぶつけてしまう危険が高くなります。調理スペースは家族やライフスタイルによって適切な広さが異なるため、あらかじめ家族構成などからどれくらいのスペースが必要を考えておきましょう。
・パネルを設置する
水はね・油はねの対策を考えるとパネルの設置は必須といえます。油汚れは時間が経つと取り除きにくくなるため、できるだけ広範囲に飛び散らないようにしておくことが大切です。
・見た目も大切にしよう
アイランドキッチンは存在感のあるキッチンです。そのため、デザインに妥協すると後悔する可能性が高くなります。リビング・ダイニングとの相性を考えながら気に入ったデザインを選ぶようにしましょう。
■アイランドキッチンの収納
アイランドキッチンでよく挙げられるデメリットが収納です。こちらでは収納のポイントをご紹介いたします。
・アイランドキッチンは収納が不足しやすい
アイランドキッチンは一部が完全に独立しているため、ほかのキッチンに比べて収納が不足しやすくなっています。しかし、キッチンが開放的で見えやすいため、できるだけ片付いた状態を保たないとごちゃついた印象になりかねません。
そのため、アイランドキッチンを設置する場合は収納の対策が必須です。
・収納はどう増やす？
＜見せる収納を使う＞
よく使うものはあえて見せる収納をする方法があります。たとえば、調味料をおしゃれな容器に移したりコップや調理器具をつるしたりする収納方法です。
背面にスペースがある場合は、インテリアにもなりますよ。
＜調理器具の工夫＞
かさばりやすい鍋やフライパンは取っ手が取れるタイプにすれば収納しやすくなります。調理器具類は引き出しや足元の収納に立てて収納し、取っ手は分けておくことで使用する際のストレスも感じにくくなります。
＜トレイで段を増やす＞
深さがある引き出しなどはトレイを使って縦の空間を活用しましょう。小さめのトレイを使えば、ばらけやすいカトラリー類の管理もしやすくなります。すべてトレイにするのではなく、一部をトレイにすることで、下に収納したものもスライドして簡単に取り出せます。
＜パントリーを作る＞
キッチン周りにスペースがある場合は、パントリーを設置する方法もおすすめです。パントリーがあれば、食材のストックやかさばる調理器具などもすっきり片付けられます。
ただし、ただの物置にならないように日頃から管理に気を付けることが大切です。
■アイランドキッチンの配置について
アイランドキッチンを初めて導入する場合、設置に関する3つのポイントについて考えておきましょう。
・生活動線を考える
キッチンで行う作業は多いため、生活動線を考えることが非常に重要です。キッチンで重要とされるシンク、コンロ、作業台のトライアングルだけでなく、冷蔵庫の位置なども考えましょう。家具や冷蔵庫の位置を必要な場所の近くに設置することで、移動の負担が軽減できます。
・窓の位置も重要
窓があることで手元が明るくなるだけでなく、気分転換にもなりますよ。ただし住宅の向きによっては採光量が多すぎて、コンロなどを使うと非常にキッチンが暑くなってしまうこともあります。適度に距離を保ちながら、時間帯によってどのように光が差し込むのかを考えて位置を決めましょう。
・アイランド部分の設備を考える
アイランドキッチンのどの部分を独立させるかも重要です。
コンロを独立させるタイプはおしゃれで人気もありますが、ニオイが気になりやすいというデメリットが挙げられます。換気などに不安がある場合は、コンロは壁付けにした方がいいでしょう。
海外で人気があるのは、シンクを独立させたタイプです。なかにはシンクとコンロを並べて設置しているものもあります。また作業台だけを独立させると、テーブル代わりにも使えますよ。
どのような使い方をしたいか、目的や家事効率を考えて検討しましょう。もし不安な場合はリフォーム業者に尋ねてみることをおすすめします。
■アイランドキッチンをよりおしゃれに見せるコツ
スタイリッシュなアイランドキッチンがよりおしゃれに見えるコツをお伝えいたします。
・周辺家具の高さに注意
アイランドキッチンの手前に大きな家具を配置すると、せっかくの開放感を損ねてしまいます。
アイランドキッチンならではの魅力を最大限に活かすなら、開放感を邪魔しないよう家具の高さに注意して選びましょう。
・リビングとのバランス
アイランドキッチンをおしゃれに見せるなら、キッチン本体の色にこだわりましょう。
リビングと色味を合わせたり差し色を選んで遊び心を取り入れたりと、楽しみ方は無限です。
・素材で印象は変わる
アイランドキッチンの素材には、さまざまな種類があります。
＜ステンレス＞
美しく磨かれたオールステンレスのアイランドキッチンは、洗練された存在感を放ちます。
ウッド系の素材と組み合わせても違和感がなく、上品でおしゃれに仕上がるでしょう。
＜ナチュラルウッド＞
ナチュラルウッドのアイランドキッチンなら、おしゃれなカフェの雰囲気が自宅で再現できます。
ダイニングテーブルも木製で統一すれば、キッチンと一体化して空間がすっきりとまとまるのでおすすめです。
＜モルタル＞
セメントを原料にしたモルタルは、ヴィンテージスタイルやモダンな北欧スタイルなど幅広いテーマに合わせられます。
おしゃれで個性的なアイランドキッチンを求める方におすすめです。
＜人工大理石＞
人工大理石は加工がしやすく、バリエーションが豊富です。
他にはないキッチンを理想とするなら、インテリアに馴染みやすい人工大理石のアイランドキッチンを選びましょう。
・細部までこだわる
水栓の金具や取っ手、照明の一つひとつは小さな部分でありながら、全体の雰囲気に大きく影響します。
おしゃれなアイランドキッチンへリフォームするなら小さな部分も妥協せず、ワンランク上のキッチンを目指しましょう。
■アイランドキッチンのリフォーム費用
最後にアイランドキッチンのリフォーム費用についてご紹介いたします。
・リフォーム費用の相場
キッチンリフォームの中でもアイランドキッチンはリフォームが高額になりやすく、壁付けタイプのキッチンからのリフォームはスタンダードタイプで150万円、ハイグレードタイプになると200万円ほど必要になることもあります。
オプションを追加したり、配管工事、電気工事が必要な場合はさらに高額になることもありますので予算は多めに確保しておきましょう。
・アイランドキッチンはなぜ高額になりやすい？
アイランドキッチンは何故、他のキッチンに比べて高額になりやすいのでしょうか。
理由は3つ挙げられます。
①調理カウンターが大きいため
アイランドキッチンは他のキッチンに比べて調理カウンターが広いので本体費用が高くなってしまいがちです。
②多くの資材が必要なため
アイランドキッチンは存在感があるため、見た目をスタイリッシュでおしゃれにしておかなければなりません。他のキッチンとは異なり壁に接しているところがないので、全ての面を美しく見せるために必要な資材が多く必要です。資材が増える分、本体の価格も高くなってしまいます。
③センターフード（換気扇）が高価なため
アイランドキッチンでは換気扇に「センターフード」を使うのが一般的です。
センターフードとは天井から釣り下がった逆さT字状の換気扇のことです。
センターフードは設置に「吊ボルトの設置」という名前の特殊な工事が必要になるため、工事費用が高くなってしまいます。
アイランドキッチンとはどのようなものかお分かりいただけましたか？
「おしゃれだから」という理由だけでアイランドキッチンを導入すると、後から困ることがあります。事前にデメリットと対策を考え、使用する際に問題がないかを十分考えておきましょう。
アートリフォームではキッチンの施工実績も豊富なため、初めてキッチンをリフォームするという方でも安心してお任せいただけると自負しております。アイランドキッチンへのリフォームをお考えの方は、是非アートリフォームまでご相談ください。
■アイランドキッチン風へリフォームするのも◎
他のレイアウトでも、アイランドキッチンのように見せるリフォームもあります。
・Ⅰ型キッチンをアイランドキッチン風へ
Ⅰ型キッチンは、調理設備が横に並んだコンパクトなキッチンです。
対面型のⅠ型キッチンには、カウンターの周りに腰まで高さのある壁が備わっているため、水はねや油汚れが広がりにくく、作業台の目隠しにも役立ちます。
デザインやサイズの選択肢が多いので、アイランドキッチン風のレイアウトを採用したい方におすすめです。
・Ⅱ型キッチンをアイランドキッチン風へ
Ⅱ型キッチンはシンクとコンロを2つに分けた形状で、それぞれに作業スペースが設けられています。
コンロを壁側に配置すれば、油が跳ね広がる心配を減らせるうえ、シンクを中央に配置すればアイランドキッチンのように作業中でも家族とのコミュニケーションが図れます。
・ペニンシュラキッチンをアイランドキッチン風へ
ペニンシュラキッチンは、左右どちらかの側面が壁に接した形状で、アイランドキッチンと同じ対面式のキッチンです。
接する壁の幅を薄くして周囲に空間を設ければ、アイランドキッチン風にリフォームできます。
アートリフォームのキッチンリフォーム詳細はこちら
■おしゃれなアートリフォームの実例をご紹介！
・アートリフォーム事例①
キッチン・建具・フローリングはお施主様自身が探してこられ御支給いただきました。最上階という事もあり、天井を目いっぱい使ったりロフト付きのウォークスルークローゼットを提案していただいたり、 漆喰の壁や間接照明・タイルの壁など、お施主様のこだわりと提案がかみ合った素敵な空間に仕上がりました。
【ペットと一緒にリフォーム事例】ペットも喜ぶデザインリフォーム
・アートリフォーム事例②
古民家を再生した施工事例です。古民家の元々の骨組みを活かしながら高級感のある和風なテイストに仕上げました。施工前写真と比較して部屋の中もガラッと明るくなり、赤を基調としたクリナップのオープンキッチンも、和風テイストにとてもマッチしています。
